簡単に解説！ドイツで電車の切符の買い方と乗り方

駅に改札口が無かったり、駅員がいなかったり、切符の種類が多かったりと日本とは少し異なるドイツの鉄道事情。

ヨーロッパのなかでもドイツは電車(Sバーン)、地下鉄(Uバーン)、バス、路面電車(トラム)と、どの交通機関も時間通りに動いているのが特徴です。

簡単かつ乗りやすいので、ベルリンなどの都市部では、どこへ行くにもつい地下鉄(U-Bahn)を利用しがち。

ですが、バスや路面電車、近距離電車を有効に使えばベルリンをはじめドイツでの移動はぐっと楽になります。

かく言う私もドイツに慣れない頃は、地下鉄ばかり使っていたのですが、バスの便利さを覚えてからは気が付くとバスばかり使うようになりました。

とはいえ、ドイツでチケットを買うのは戸惑うかぎりです。

そこでドイツ・ベルリンを例に各交通期間の使い方をまとめたのでご紹介したいと思います。

ドイツで買える切符の種類は？

日本では交通機関や路線によって切符の種類が異なるのですが、ドイツでは全ての交通機関を同じ乗車券で利用することができます。

一見ややこしいと思いがちな切符ですが、一度切符を買ってしまえば全ての交通機関を利用することができます。

実はドイツの交通機関ってものすごく楽なんです。

片道切符（Einzelfahrschein）

打刻から片道2時間有効なのがEinzelfahrscheinです。

打刻すると乗車する駅の名前と打刻時間がスタンプされるので、往復に使うことはできません。

2時間以内であれば途中下車して次の駅へ移動するなどが可能です。

 

回数券（Fahrten-Karte）

片道切符が4枚綴りとなっているのが4-Fahrten-Karteです。片道切符を4枚買うよりも回数券をまとめ買いするほうが安いです。

交通機関を4回利用するなら利用するこちらを買った方がお得ですね。

 

一日切符（Tageskarte）

一日どこでもずっと、何回でも乗り降り自由な乗車券がTageskarteです。

どの切符を買えばいいのか分からない、そんな場合はとりあえずこの切符を買っておけば間違いありません。

ちなみに翌朝3時まで乗り降り自由です。

 

ドイツの電車は区間に注意

ドイツの切符料金は区間によって分けられています。ベルリンであれば区間はABCの３区間です。

ベルリン市内の移動であれば、ABチケットを持っていればほぼどこへでも行くことができます。

C区間が必要になるのはベルリン近郊都市であるポツダムに観光するなど、ベルリンを遠く離れる場合に使います。ベルリンの空港であるシェーネフェルト空港へ行く際もC区間のチケットが必要となります。

 

改札の代わりに検札チェック

ドイツの駅には改札口がありません。ということは切符を買わずに電車に乗ることも可能なのですが、これはもちろん犯罪です。

改札がない代わりに、ドイツでは私服の検札官が抜き打ちで社内の乗車券チェックを行っています。

検札官はペアになっていることも多く、見つけた瞬間に逃げだせば・・・などといった悪巧みは通用しません。

チェックの際に切符を持っていなかったり、切符の打刻を忘れていると次の駅で降ろされ罰金40ユーロとなります。

チェックは頻繁にあるわけではなく、検札官に出会うかどうかは完全に運次第。利用状況にもよりますが、個人的には１月に１回チェックされるかな？ という確率です。

治安の関係でしょうか、旧東ドイツ方面へ向かう電車ではよく出くわす気がします。

 

地下鉄(U-Bahn)を使う

券売機は駅のホームにあることが多いです。けっこう大きいので目立っています。 写真はベルリンの地下鉄です。

 

券売機の画面に並ぶチケットの数々。どれ？ と戸惑いますが、赤く囲ったTagskarteが１日チケットです。 

 

ボタンにタッチすると画面が切り替わります。6ユーロ70セントが切符代金です。

画面左下に描かれている紙幣のみ使用可能です。

券売機によってはコインしか使えないものがあるので注意が必要です。駅員もいないのでお札を両替することはできません。

 

乗車券はこんな感じ。

 

買ったチケットは打刻機に入れることを忘れずに。 打刻を忘れたチケットで電車に乗車し、検札に見つかると罰金となります。どんなに言い訳しようとも罰金です。ヤツらは出来高で動いているので、鉄のハートです。 

 

電車の進行方向は駅にあるこちらで確認できます。

日本と同じで最終目的地を確認して電車の進路をチェックします。 

 

駅中の看板には日本と同じで駅名が書いてあります。

ですが、よーく見ると日本のように次の駅、前の駅の名前は書かれていません。

両サイドに書かれているのは、出口となる通りの名前と乗り換え案内です。次の駅が書かれている事に慣れているので、ちょっと不安になります。

 

近距離鉄道(S-Bahn）に乗ろう

地下鉄とは違い一駅の乗車区間が長い近距離鉄道、ベルリン内の移動はもちろん、他の都市への移動にも利用します。どことなく遠くへ行ってしまう気のする近距離鉄道ですが、各駅停車なので大丈夫です。券売機はホームに設置されています。写真はベルリンの中央駅です。

 

券売機の画面は地下鉄のものと少し異なります。Tagskarteは赤枠で囲われた部分です。

 

Sバーンの発着ホームにはSと書かれた表示があります。ベルリン中央駅は遠距離列車などホームの数が多いので注意が必要です。ベルリン市内を移動するSバーンの目印はSマークです。

 

ベルリン中央駅にはインフォメーション・センターの裏側をはじめ駅の至るところに券売機がありますが、こちらは遠距離切符の券売機になります。

ドイツ国内を自由に旅するICEなど高速鉄道の予約方法はこちらにて紹介。

ドイツ国内のチケットはネットから事前に購入することも可能です！

長距離の移動は効率よく夜行列車を使いたい！

という方は夜行列車の利用も可能で、ネットから事前にチケットを買うことができます。

 

ドイツでバスに乗るには？

切符は運転手から直接買うことになります。

地下鉄など電車のチケットをあらかじめ持っているなら、チケットを運転手に見せるだけでOKです。 

ドイツでは電車、バス、トラムの乗車券が一緒なので、１日フリーパスを買えば実質どの交通機関も乗り放題です。

時刻表は日本のものとほぼ変わりありません。

バス停の名前は通りの名前がついていることが多く、駅の名前の下には乗り換えのできる地下鉄路線やバスが書かれています。

駅の名前を目安にしてバスを利用するのがオススメです。

長距離バスや夜行バスを利用してドイツを移動したい場合は

に高速バスの使い方をまとめているので、合わせて参考にしてみてください。

 

ドイツで路面電車(トラム Trum)に乗るには？

ドイツにはバスや地下鉄だけでなく路面電車ことトラムが多く走っています。 

 

乗車券はトラム内で購入可能です。 

 

ボタンがいっぱいあって戸惑いがちですが、一日乗車券は赤枠部分になります。

隣は片道切符です。バス同様、地下鉄などで予め切符を買っていれば改めて買い直す必要はありません。 

 

打刻機はトラム車内についています。

さいごに 

状況に合わせたお得な買い方も情報としてはありがたいですが、まず知りたいのはコレさえ買えば大丈夫！ という切符の買い方だと思います。

というわけで、一番便利な一日フリーパスの買い方を例に取って紹介しました。

私自身ドイツで初めて券売機を見た時、ど、ど、ど、どうやって買えば？どの切符を買えば乗れるんだ？ と戸惑いの連続でした。ドイツを旅行する際の参考になればと思います。

ドイツ鉄道はアプリで時刻を調べることもできます。 ドイツ語がわからなくても操作方法が簡単なので、誰でも使える便利アプリです！

ではでは。