激安ドイツ留学!市民学校でドイツ語を勉強するフォルクスホッホシューレに入学する方法
ドイツで語学を勉強するにあたってまず頭を悩ませるのが語学学校選び。
せっかく学校に通うのだから少しでも学費に見合う授業を受けたいもの。
けれど、授業スタイルや学習方法は学校によって違うだろうし、それが自分に合っているかどうかは授業を受けてみないことには分からないものです。
留学エージェントのオススメする語学学校は授業もサポート体制も充実しているけれど授業料は少しばかり高め。長期で学校へ通うとなると費用もそれなりに必要になってきます。
できれば質が確保されていて、なおかつ授業料は安いほうがいい。
けれど、都合よくそんな夢みたいな語学学校ってあるもの?
そう思った私、あればいいなぁくらいの気持ちで学校を探してみると。
なんと!
あるではありませんか!!
授業の質もしっかりしていて、なおかつ授業料も激安!
その名もフォルクスホッホシューレ(Volkshochschule)
通称VHSです!!
目次
VHSでドイツ語の授業を受講する
ドイツに数あるドイツ語学校ですが「安さ」という点にこだわるなら市民学校フォルクスホッホシューレ(Volkshochschule)が開講しているドイツ語クラスがぶっちぎりでトップではないかと思います。
なんとこの学校、一ヶ月150ユーロという激安価格で授業が開講されています。
私がドイツに来て最初に通っていた語学学校は一週間120ユーロほどでしたので、その安さたるや驚愕です。
実際、私も破格の安さにホイホイ釣られてものは試し。
「ダメなら違う学校を探せばいいじゃない!」と気軽に授業を登録してみた一人です。
安さとは時に正義です!
一クラスあたりの生徒数は約20名ほど。語学学校としては少し多めかなと思います。
ですが、先生は一人一人に気を配ってくれますし、私が受講したドイツ語コースは私営の学校と比べても授業の質に差を感じることはありませんでした。
授業は文法と会話に主体を置いていて、扱う教科書はドイツでの生活を想定したもの。授業が実践的なのも嬉しい限りです。
生徒は出身・年齢ともに皆バラバラで、若く18歳の生徒もいれば仕事の合間をぬって語学を学ぶ30歳後半の方もいたりと様々。
私が在籍しているドイツ語コースは年齢や国籍に関係なく、気付けばクラスのみんなが仲良くなっていました。
覚えたてのドイツ語を使って皆で頑張って会話しています。授業終わりにクラス皆で集まりカフェへ行ったり、ホームパーティを開いたりと和気あいあい。
ちなみに、上に張っている写真はクラスの皆で開いたインターナショナル晩御飯パーティー。
「みんなの母国料理を披露し合おう!」
ということで、私は日本代表とばかりに寿司を握りました。
やはりというか何というか、世界からは日本人=寿司のイメージがあるのだとか。
日本人なんだから寿司くらい握れるでしょ?
なんて平気で言われるのも海外だなって。
ドイツ語コースを受講するために必要なものは?
市民学校へ通うには、まずは住民登録証書の提出が必須です。
住民登録がまだという方は先に登録を済ませておいて下さい。(原則ドイツへ来て7日以内に住民登録をしなければならないという決まりがあります)
コースの受講にあたって、必要になるのはパスポート(ビザ)・住民登録証・授業料の3点です。
私の場合は「住民登録証だけでいいよ」と窓口で言われ、「パスポート見ないの?」とビックリしたので、担当者によって対応が異なるかもしれません。意外と適当なのかも??
市民学校フォルクスホッホシューレの申請場所
まずはフォルクスホッホシューレの場所を調べましょう!
申請は入学したい地区へ届け出る必要があります。
例えば、ベルリンのミッテ地区の市民学校に通いたい場合は、ミッテのフォルクスホッホシューレ、リヒテンベルクの学校へ行きたい場合はリヒテンベルク、といった具合です。
ベルリンのフォルクスホッホシューレは以下の通りです。
学校によってはドイツ語コースを開講していない場合もあるので注意して下さい。
Charlottenburg-Wilmersdorf
Pestalozzistr. 40/41, 10627 Berlin
Friedrichshain-Kreuzberg
Frankfurter Allee 37, 10247 Berlin
Lichtenberg
Paul-Junius-Str. 71, 10369 Berlin
Marzahn-Hellersdorf
Mark-Twain-Str. 27, 12627 Berlin
Berlin Mitte
Antonstr. 37, 13347 Berlin
Neukölln
Boddinstr. 34, 12503 Berlin
Pankow
Schulstr. 29, 13187 Berlin
Reinickendorf
Buddestr. 21, 13507 Berlin
Spandau
Moritzstr. 17, 13597 Berlin
Steglitz-Zehlendorf
Markgrafenstr. 3, 14163 Berlin
Tempelhof-Schöneberg
Barbarossaplatz 5, 10781 Berlin
Treptow-Köpenick
Baumschulenstr. 79-81, 12437 Berlin
私は家から行きやすいミッテのフォルクスホッホシューレへ申請しました。
ミッテなら月曜と木曜の13:00 〜 16:00に手続き可能でした。
悲しいことに他の曜日に訪れても、いっさい受け付けてもらえないので注意してください。実際にやりましたがムリでした。
また、ベルリンは地区ごとにフォクスホッホシューレがありますが、住んでいる地区の学校に通わなければならい、という決まりはありません。
住んでいる場所からもっとも行きやすい学校を見つけて通うことができます。
注意したいのは、授業の座席数に限りがあるということ。
無事に登録できても授業開始は一か月後・・・なんてこともあります(かく言う私もその一人だったり・・・)
人気コースはすぐに定員に達するようなので、フォルクスホッホシューレを考える場合は早めの予約がオススメです。
授業の申請は一ヶ月ごととなり、二ヶ月・三ヶ月と授業を継続する場合はその都度申請が必要です。
授業中に先生から「次のコースを継続する場合は登録してね〜」とアナウンスがあると思うので忘れないように注意です。
フォルクスホッホシューレでどんな授業が受けられる?
私はインテグレーションコース(Integrationskurs)という午前のドイツ語コースを取りました。
インテグレーションコースは、ドイツ語文法とドイツ語会話が主な内容です。
他にも、ドイツ語発音講座や午後から始まるドイツ語の授業など、受講できるコースのレパートリーは様々です。
ちなみに、フォルクスホッホシューレはドイツ語コースだけでなく、英語コースを始めとする他の外国語の授業も開講しています。なかには、日本語コースもあったり。
さらに、コンピュータやアート、ダンス、ヨガなど、趣味で習いたい授業まで開講されていたり、言ってしまえばなんでもあり。
ドイツで絵画を習いたい! コンピュータを習いたい!
あわよくば、お金を掛けずに学びたい!
という方は、フォルクスホッホシューレでの学習を考えてみるのも良いかもしれません。
フォルクスホッホシューレで開講されている授業はパンフレット配布されています。
(写真はミッテのパンフレット。ミッテにあるフォルクスホッホシューレでもらいました)
ちなみに、聞くところによると入学前にレベル分けテストを受ける場合もあるそう。
私は担当者に「ドイツ語レベルはどれくらい?」と聞かれ、以前通っていた語学学校の教科書を見せながら「こんな勉強をしたよ〜」と説明したところ、「ふむ」と頷き、担当者の独断と偏見によりクラスに放り込まれました。
同じクラスになった友人はレベル分けテストを受けた、とのことなので、対応する担当者によって違うのかもしれません。やや謎が残ります・・・。
市民学校と私立学校の違い
私立の語学学校と違い、フォルクスホッホシューレはその名の通り市民のための学校です。
なので、語学学校によくある学校主催のパーティーや遠足といったアクティビティは開催されません。
自由に使えるパソコンやプリンターが完備されていることもなく、常勤スタッフも不在で、授業開始時間に学校へ行き、授業を受け、下校というシンプルに学校です。
そして、なぜか学生証の発行は行っていないようです。
私は留学エージェントに紹介してもらった語学学校とフォルクスホッホシューレの両方に通ったことがあります。
両校を比べると、私立の学校の方が授業速度が早く、内容も難しいように感じました。さすが私立の学校ですね。
フォルクスホッホシューレは、文法や長文読解を短時間に詰め込んで学習するというより、日常会話や生活に必要な言葉を中心としてじっくり学ぶスタイルとなっています。
語学学校の授業ペースが早くて付いて行くのがしんどい。ドイツ語は日常会話レベルあれば十分。という方にはオススメかもしれません。
私はこの学習方法が自分に合っていたようで、フォルクスホッホシューレさまさま、安いうえにしっかり勉強もできて感謝感激しておりました。
ただ、ガッツリ独語の長文を読みたい! とことん詰めてドイツ語を学びたい! ドイツの大学に進学したい!という方には、少し物足りないかもしれません。
学生寮の提供もないので、滞在先の家は自分で探す必要があったりと、いきなりドイツ生活がスタートさせるにもハードルは高めです。
はじめは学生寮のあるドイツの語学学校、生活に慣れたところで家を借りて市民学校というのが良いかなと思います。
安くじっくりドイツ語を学びたい!
そんな方は是非フォルクスホッホシューレのドイツ語コースを参考にしてみて下さい。
南ドイツのハイデルベルクとベルリンの私立の語学学校に関しては「ドイツ留学ならF+U語学学校!ハイデルベルクかベルリンでオススメな語学学校をご紹介!」で紹介しています。
さらに、ミュンヘンなど各ドイツ都市にある学校については「ドイツ留学オススメの都市はどこ?語学学校を都市別に紹介!」でもご紹介中です。
ドイツ国内の語学学校は、学校情報を集めて「インフォシューレ」という特設サイトも作って紹介しています。学校ごとに費用の確認や質問、入学のお申し込みも可能です。
よければ合わせて参考にしてみてください。
ではでは。
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この記事に寄せられたコメント
内容を拝見いたしました。 ありがとうございます。
一件お聞きしたく、コメント欄に書かせて頂きます。
VHSだけでは、語学学生ビザの申請はできないですよね?
(VHSでは学生証の発行を行っていないと聞きました。在学証明でも発行できないですか。)
お答えいただければ幸いです。
基本的にはVHSでは語学学生ビザの発行はできないはずですね。
僕が通っていた頃は学生証も在学証明書も発行されず、そもそもビザを持っている市民向けの学校と説明されました。
ただ、もちろんお住まいの州や、申請時の制度によって異なる場合はあります。
過去2018年ベルリンの例にはなりますが、ドイツ語コースのフルタイムの授業を取っていればビザが出ることがありましたよ。
語学学生ビザは週に合計で○○分はドイツ語の授業にする必要がある。
などが条件になっているので、このあたりをクリアできる授業に出席しているかどうかもポイントにはなりますね。
御多忙の中、ご返信頂き、ありがとうございます。とても参考になりました。
どうしてもドイツへ語学留学に行きたいですが、ちょっと金銭面では工夫しなければいけません。(汗)
住むところも含めて考えれば、まず寮のある語学学校に入って、語学のビザをもらってから、家を借りて市民学校に切り替えるという案もありますね。
可能でしたらワーキングホリデービザを取得して、
最初の数ヶ月は語学学校の学生寮に滞在しながら、ドイツでWGを探し&市民学校の手続き
これが費用面でみれば安くつくかなと思います。日本からWGを見つけることができれば、最初から市民学校もありですが、なかなか難しいのが家探しです。
最近の語学学生ビザは学校に通っている期間分しか取得できないなど、どこも取得が厳しくなってきていますね。
以前はざっくり半年、1年など取得できることもありましたが。
御返信ありがとうございます。
『日本からWGを見つけることができれば、最初から市民学校もあり』とお答えいただいたのですが、これは市民学校でも語学生ビザが降りれるという前提での話ですね?滞在地としては今ベルリンを考えています。
もう一つですが、もし語学生ビザはドイツ語学校に通っている期間分しか取得できないのであれば、ドイツ語学校から市民学校への途中切り替えも厳しいでは?(市民学校ではビザが許可されないという可能性も含めて考えると)
何度も質問させて頂き、大変恐縮です。
ワーキングホリデービザ取得での話でした。すみません、わかりづらかったようです。
例えば語学学校に1ヶ月在籍、どうにか交渉して語学学生ビザを1年取得、VHSに移動する。
といったことは、基本的には難しいと考えた方がよいかなとは思います。
ベルリンはビザ取得が非常に難しいです。
色々御返信頂き、感謝致します。
掲載の内容もとても参考になりました。