ドイツのアート公募の探し方!絵画や作品をドイツの公募展に応募する方法
ドイツでは日本のように、一般からアート作品を募って『公募展』を開くことがあります。
公募展に出した作品がきっかけで、ギャラリストに作品が認められ、将来的には個展の開催にたどり着く。
そんなことが、実際ドイツでもあるワケです。
例えば、ドイツの首都ベルリンで活躍する日本人アーティスト『高津戸さん』の場合。
『ベルリンの公募に応募→公募展に参加→ベルリンのギャラリーからスカウト→ 個展の開催』
といった流れで、個展の開催まで進んでいます。
高津戸さん参加の最新グループ展:Ansichten und Ausblicke
オープニング:2019年5月3日(金)19:30〜
個展期間:2019年5月3日〜5月25日(土)
場所:Galerie Irrgang Leipzig ( ライプツィヒ / ドイツ)
公式サイト:https://galerie-irrgang.com/ausstellungen/ansichten-und-ausblick/
将来はヨーロッパ・ドイツで作品を発表してみたい!
いやいや、いつかとは言わず、今まさに自分の作品を海外に持ち込みたい!
ここで浮かぶ疑問が、公募展にはどうやって応募するの?
その方法は?
ということで、ドイツで公募展に参加する方法をご紹介したいと思います。
ドイツで公募を探すなら「kunstwettbewerbe」で検索!
おそらく、まずはインターネット検索ですよね!
ドイツでも公募はネット検索で大量に見つけることができます。
グーグルから『kunstwettbewerbe』というキーワードで検索すると、ずらっと公募が出てきます。
ただ、ドイツの公募ということで、そこに出てくるのはドイツ語の説明文たちです。
英語が通じやすい国なんですけどね、ドイツ。
とはいえ母国語はドイツ語。
やっぱり開催地がドイツである以上、ドイツ語はある程度できないと参加が難しいことも多いです。
ドイツ語はちょっとムリ・・・。
せめて英語ならば・・・。
そんな英語の公募なら、『open call art』あるいは『art competition』あたりで探すのもオススメですね。
アーティストを1箇所に集めて、期間を決めて作品制作を行うことを『アーティスト・イン・レジデンス』というのですが、これはドイツでも『Artist in residence』と呼んでいます。これは英語もドイツ語も同じ。
ただ、英語で応募要項が書かれているもの、多数の言語に翻訳されているものは、国を超えて広く応募を募っています。そんな事情もあってか、応募に費用が必要になることがほとんど。
公募の情報は、それこそ毎日アップデートされていきます。
新しい公募はどんどん出てくるので、定期的にチェックすることも大事です。
気になる公募はリスト化してまとめておくのもオススメで、それこそ仕事と思ってマメにチェックする気合も大事にはなってきます。
ちなみに、美大に在籍している学生が応募できる公募は、学校の掲示板や大学のホームページにも常に貼り出されてもいます。
ドイツのアート公募は基本的に参加無料!
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なんと!
ドイツの公募は基本的に無料で参加することができます!
日本だと、公募に申し込むだけで費用が必要。なんてこと、めずらしくはないですよね。例えば、作品1つ申し込むには、参加費として7,000円が必要になるとか。
作品を2つ応募するなら、参加するだけで14,000円!
落選したら作品は展示されることなく、参加費だけサヨナラですもんね。
もちろん公募にもよるのですが、絵画なんかは申し込むだけでお金が必要になることも多い印象。しかも参加費用の使い道についても、理由を明記していないことも多かったり・・・。
そんな日本の公募事情とはちょっと違って、ドイツの公募は基本的に参加は無料です。
もちろん例外的に、費用が必要になることもありますけど、必要になっても10〜30ユーロといった小額なことがほとんどです。それに「参加費用がどうして必要になるのか?」といった理由を明記されていることが多いですね。
公募が10個あれば、1つ費用が必要になる。
費用が必要になるのは、だいたいそんな割合。
応募資格を確認する
応募したい公募が見つかった!
次は『応募資格』の確認です。
ドイツの公募といっても、さすがに誰でも参加OKではなくて、応募できる人を限定していることもあります。
例えば、応募資格は次のような感じ。
- 美大卒のアーティストのみ応募可能
- 学生の応募OK
- 特定地域(大体はその公募の本拠地)に最低○年住んだことがある
- 特定の地域と繋がりがある
- 年齢制限
年齢制限がある場合は『35歳を上限。もしくは40歳まで』と設定されていることが多いですね。
公募として集めたい作品がある。特定のテーマを設けている、などなど。
応募資格には、公募の意図が反映されている部分もあります。
応募作品のテーマ設定を確認する
応募資格をクリアしたところで、続いてはテーマの確認!
応募にあたってテーマが設定されている。これはドイツの公募でもまたしかり。
テーマが設定された公募には、過去に制作した作品から合うものを提出したり、もしくはテーマに沿って新しく作品を作ります。
もちろん決まったテーマ設定はなく、自分が普段から作成している作品のコンセプトを提出する場合もあります。
複数の公募時期が被った場合は?
参加したい公募の時期が被ってしまった!
同じ作品を提出してもよいの?
なんて疑問、1回くらいは浮かびますよね。
複数の公募が重なった場合、やっぱり別の作品を公募ごとに出せるほうが良いです。
提出してみないと審査を通過するか分からないけれど、審査中の作品を他の公募に出すのは控える方が良いです。
公募に提出する作品を集めよう
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参加したい公募を見つけ、応募資格をクリア、テーマの設定もOK!
いよいよ提出する作品集めです。
ドイツの公募は、提出は必ずしも1作品というわけではありません。
公募の多くは、3〜5作品ほど、複数の作品を画像で提出することが求められます。
作品データは重すぎない大きさで、時にはPDFポートフォリオにして。きっちり提出するのが公募でのたしなみ。
さらに作品コンセプトの提出が必要になることもありますね。
コンセプトは、自分一人の確認だけではなくて、できれば知人・友人に添削してもらうのもオススメです。
それこそ、作品コンセプトの質を高めるために、時にはプロに依頼するのも選択肢の1つ。
作品1点での応募は珍しい
ちなみに、アーティストの高津戸さんがベルリンで参戦した『ベルリンアートプライズ』という公募は『作品のみ』での応募が条件でした。
じつは、作品がメインとなる公募は、ドイツだと珍しいことだったりします。
一般的な公募は、作品タイトル・制作年・使用した画材・作品の大きさ、本人の略歴、ホームページアドレス、プラス作品のコンセプトなどを200文字以内などで送るパターンがほとんど。
ベルリンアートプライズでは、PDFポートフォリオで作品5点まで、コンセプト100文字程度で応募。
もちろん、コンセプトは個人や経歴が特定できない内容との条件つき。ただし、それぞれの作品に75文字程度のコンセプトを添えることはOKでした。
アーティスト名の提出もなく、過去に展示した経歴、学生時代のこと、キュレーター元など、個人情報につながる情報、その全てがNG。
作品に履歴書を添えて・・・
といったこともダメ。
徹底していますよね。
純粋に作品のみ、平等に審査されます。
ここまでされると「いったい、どんなアーティストの作品が審査を通過したの!?」と入選結果だって気になってみたり。
公募に作品を提出すれば、あとは審査を待つばかりです。
通過するかどうかは、公募の審査員のみぞ知る。
グループ展・個展情報
さて、ここまで呼んでくれた方は、きっと察しが付いていると思います。
ご紹介した内容は、ドイツで活躍する日本人アーティスト『高津戸さん』から教えてもらってまとめました。
少しでもドイツで活躍したい方の参考にしてもらえたら、ということです。
そんな高津戸さんの新しくグループ展&個展の開催に向けて準備中。
【グループ展】Ansichten und Ausblicke
画像はAnsichten und Ausblickeより引用
高津戸さんを含む5名のアーティストのグループ展がライプツィヒで開催!
ライプツィヒで活躍中のアーティストと、ベルリン若手のアーティストをピックアップした展示です。
ちなみにですが、公式告知ページに掲載中のバナナのやつは高津戸さん作品。
場所はライプツィヒ観光と合わせても行きやすい場所です。
グループ展:Ansichten und Ausblicke
オープニング:2019年5月3日(金)19:30〜
個展期間:2019年5月3日〜5月25日(土)
場所:Galerie Irrgang Leipzig ( ライプツィヒ / ドイツ)
公式サイト:https://galerie-irrgang.com/ausstellungen/ansichten-und-ausblick/
【個展】Yuko Takatsudo Solo Exhibition タイトル未定
個展の初日は、オープニングパーティーとアーティストトークを予定中です。
個展:Yuko Takatsudo Solo Exhibition タイトル未定
オープニング:2019年7月31日
個展期間:2019年7月31日〜8月23日
場所:Galerie Orange Tegernsee (Tegernsee / Germany)
さいごに
ヨーロッパ・ドイツで活躍する、その第一歩としての公募展。
海外で活躍を考えているアーティストにとって少しでも参考になれば嬉しい気持ちです。
ドイツでの公募参加から、ベルリンでの個展開催までの模様は「ドイツを舞台に芸術アートで活躍!ベルリン個展開催までに行ったことは?」でも紹介しています。
気になる方はあわせて確認してみてください。
ドイツでの美大進学を応援する、高津戸さん主催のアートスクールは「ドイツ美大受験に美術教室!アートの勉強はベルリンAtelierHY+がオススメ!」でご紹介!記事の最後には、お問い合わせフォームもあります。
高津戸さんの作品は、インスタグラムでも公開中。ベルリンでのアートライフのリアルがそこに、です。
ドイツで芸術を学びたい方や、ドイツでのアート事情に興味がある方はぜひのぞいてみてください。
ではでは。
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