ドイツ大学に留学する4つの方法!正規留学にフリームーバーに聴講生!
高い授業料を支払う必要なし。ほぼ無料で大学に行くことができる!
聞いたか?ドイツはとにかく大学にお金が掛からないらしいぜ・・・。
そんな朗報を聞きつけ「ちょっとドイツの大学が気になるかも」という人も多いのかなと思います。
だが、待てしばし。
もちろんドイツの大学が魅力なのは費用だけじゃないですよね。ドイツの学問分野に目を向けたって、その魅力はたっぷりです。
哲学ならニーチェが、文学なら『はてしない物語』のミヒャエル・エンデ、医療は最先端、自動車関連だってフォルクスワーゲンがいろんな意味で・・・世界を魅了しています。
音楽ならベルリンフィル、建築ならバウハウス、芸術なら現代アートだって盛んです。ドイツで美大に進学したい人も増えて来てます。
なので、「ユーはどうしてドイツの大学へ?」と聞かれたら迷うことなく「安いからでしょ!」ではなくて「勉強したいことがドイツにあるから!」となる・・・はず。
なかには「ドイツで大学に進学はしなくてもよくて、語学と合わせてちょっと大学で勉強してみたい」という人もいるかなと思います。
では、ドイツの大学へ留学するにはどうすればいいのか?
大学に進学するか交換留学しか方法はないのでしょうか?
実はいくつか方法があるので、ドイツの大学へ留学する方法をご紹介します。
ドイツの大学へ正規留学
まずは最も王道なのが「ドイツの大学へ進学する」です。
そのまんまですね。
いわゆる正規留学で、いちばんシンプルなのがココになります。
語学試験を受けて、行きたいドイツの大学に願書を出願し、大学または大学院へと進学します。
入学後はドイツ人学生や他の国から進学してきた学生たちと大学ライフを送り、講義に出席しては学位の取得を目指す。もちろん大学生活を謳歌しすぎて羽目を外せば留年。
そんなドイツの大学に進学するには、
『願書の作成』『TestDaf等の語学試験で高得点を収める』『大学の卒業資格または高校の卒業資格+センター試験の成績(大学の求める必要科目それぞれ62%以上の得点で約2年有効)』
などが必要になります。
なかには『履歴書』『志望動機書』を求められることもあったり。
大学・学科によっては、TOEFLの成績を求められることもあったりと、大学・学部によっては入学に必要となる提出資料は変わってきます。
ドイツの音大に進学するなら実技テストだってあり。
ちなみにドイツの音大は実力重視なことがほとんどで、進学に必要なドイツ語力は普通科の大学ほど求められないことが多いです。
まったくドイツ語はできないけどドイツの音大に進学、そのままドイツのプロオケに入り、気が付けばプロとして活動しつつ、音楽講師として現地の子供をレッスンしながらドイツで暮らしている日本人の音楽家だっていますから。
美大に進学するなら『マッペ』と呼ばれるポートフォリオの提出も必要ですね。
美大のマッペは半年以上かけて準備します。
なかには英語の成績だけで進学できる大学・学部もあって、その場合はドイツ語の成績は必要なかったりします。進学後に生活面で困るので、ドイツ語の勉強は結局は必要にはなりますが。
注意しておきたいのは、ドイツの大学は入学条件がけっこうまちまちなこと。
学校・学部によって進学条件が大きくことなることも多いです。
自力で手配するのはなかなかに骨が折れます。
なので、ドイツの語学学校でドイツ語の勉強をしながら学校の専門スタッフ(ドイツ人)と一緒に大学入学の準備をする人も多いです。
進学するタイミングは人それぞれで、高校を卒業してから進学する学生さんもいれば、日本や他国の大学を卒業してからドイツの大学へ入り直す、大学院へ進学する人、いちど社会人を経験してみて「やっぱドイツの大学だわ!と会社を飛び出して進学する人もいたり。
大学の入学時期は夏と冬に2回です。
日本みたいに、みんなそろってハイ!入学!というワケではないんですよね。
勉強期間は少なくとも1年間をめやすに、語学留学をしながら準備するのがオススメかなと思います。
交換留学
日本の大学に進学し、大学が提携しているドイツの大学へと留学するのが交換留学。
大学生といえば、交換留学という感じありますよね。
憧れますよね。私もそうでした。憧れました。
ところが誰でも交換留学に行けるかというと、そうではなくて、留学に出れる学生にはやはり学校が設けた条件をクリアしないといけません。そしてこれは学校によりけり。
大学1年生でないとダメだったり、3年でないとダメだったり、成績が良くないとダメだったり、語学力が中級以上ないとダメだったり。
なので、交換留学したい人はまず「学校または教授にご相談」することにはなります。
なかには交換留学を単位に充てることができる大学もあったり、授業料がもったいないから休学した方がよかったりと、このあたりも色々。
交換留学の良いところは、ドイツの大学とのコンタクトや渡独の準備は大学が行なってくれるところです。
留学期間は半年〜1年くらいが多いみたいで、私の個人的な印象では交換留学されている学生は「できる」オーラを身に纏っている印象です。
「短い期間でいいからドイツの大学で勉強したい」
という人は、まずは交換留学を考えてみるのがいいかなと思います。
ちなみにかく言う私、若き日はドイツ文化ゼミに所属しており「我こそは!」と志願したのですが、「あなたは絶対に留学に出しません」と教授にきっぱり言われちゃいました。
できるオーラを出して教授に相談したつもりなんですけど・・・やっぱり日頃から勉強しておくって大事ですよね。
泣きました。授業はさぼっちゃダメね。
時は流れて、今なおドイツに関わっているのは私だけだったりするので、何があるか分からんもんです。
フリームーバー(Freemover)
耳にする機会も多くなった気もする『フリームーバー(Freemover)』という言葉。
フリームーバーは簡単に言うと、自分でドイツの大学に連絡を取って交換留学生として受け入れてもらう制度。
通っている大学に交換留学がない!
大学の提携しているドイツの大学が交換留学で行きたい学校じゃない!
でも、私は交換留学としてドイツの大学で勉強したい!ドイツの大学に留学したい!
という時に利用するのがフリームーバーです。
フリームーバーとして学生を受け入れているドイツの大学を探し、自分で大学に連絡、フリームーバーの学生として大学に受け入れて欲しいと直接お願いし、求められた必要書類を提出して留学生として受け入れOKが出れば、晴れてフリームーバーとして留学となります。
そう、お申し込みが結構たいへんなんですよね。
交換留学だと日本の大学が留学準備を手伝ってくれるけど、フリームーバーとなると留学までの準備をすべて自分で行う必要あります。
しかも、フリームーバーだとドイツの大学が学生寮を提供してくれないこともしばしば。
留学中に滞在できるシェアハウス(WG)なども自分で探したりと苦労は多いです。もちろん早めに応募したり、たまたま寮に空きがあったりすると、寮に入れる可能性あるけれど。
ということで、すこぶる準備が大変なのも特徴の1つです。
ちなみに、フリームーバーでの大学留学にあたって、ドイツ語のレベルは中級を求められることが多いです。
もちろんドイツのビザだって必要で、自力での取得になります。
簡単に言うと、フリームーバーとは全て自分で手配する交換留学というのがしっくりくるかもしれませんね。
大学の提携していないドイツの大学に自ら志願して留学するので、基本は留学しても日本の大学で単位は取得できないはずです。この部分は大学にもよりますが。
大学によっては手続きを手伝ってくれることもあるので、フリームーバーにしても思い立ったらまずは大学教授に相談するのが王道ではあります。
ちなみに、フリームーバーとして大学に留学できる期間は半年〜1年。
ドイツに留学している半年〜1年の間は日本の大学の授業には出れないので、休学してドイツに行ったほうが授業料はお得かもしれないですね。
日本の大学に支払う授業料だって安くはないですもんね。大学に行かなくても休学しなければ通学してることになって授業料は取られちゃいます。
参考までにフランクフルトの『ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学』にはフリームーバー制度があるので、気になる方は「ゲーテ大学フリームーバー」を合わせてチェックしてみてください。
ちなみに、ドイツの語学学校でフリームーバーを利用した大学留学をサポートしてくれる場合もあります。
聴講制度を利用する
ドイツの一部の大学では『聴講生』の申請をすることで、進学することなく大学の授業に出席できる制度『聴講制度(Auditors)』を設けていることがあります。
ドイツで大学に進学するというわけでもなく。
交換留学やフリームーバーとして半年〜1年くらいドイツの大学に留学するわけでもない。
でも、とあるドイツの大学に気になる講義があって、聞くだけでいいから授業に出席したい。
「単位もいりませんので、とりあえず学生に混じって大学の授業に出席させてください!」
という想いに
「よかろう!授業への出席を許可する!」
と大学側が応えてくれるのが、聴講制度です。
つまり、現役の大学生に混じって大学の講義にゲスト参加することができるワケですね!
生徒は聴講生と呼ばれ、申し込みして許可がでれば誰でも授業に出席できます。
年齢制限もなく語学レベルが求められることもほぼありません。
ただ、初級レベルのドイツ語で講義に出ても、おそらく教授の言っている内容はちんぷんかんぷんなので、やっぱりドイツ語力は中級以上は欲しいところ。
語学留学と合わせて、大学の講義に出席してみたい!
交換留学やフリームーバーとしてではなく、とりあえず気になる授業に出席してみたい!
といった場合に利用するのがいいかなと思います。
例えば、語学学校に通いながら、大学の聴講制度を利用して大学の講義を聞いてみる。
ワーキングホリデービザを取得して、半年は語学学校、もう半年は聴講生として大学の講義に出たり、アルバイトしたりといったこともできますね。
実際にこんな感じのプランを立てて、留学中に聴講生として大学に勉強に行く留学生もいます。
交換留学や進学にこだわらなければ、大学の講義に出席して勉強できることには変わりないですもんね。
仕事をリタイアしたシニア層の人たちで、大学の講義に出て勉強したいという人たちがメインに利用していて、いわば大学が学びの場を広く提供しているという感じです。
ピンポイントで勉強したいことがある人や、大学に進学はしなくていいけど講義は受けたい、大学が気になるという方にもオススメです。
1つ注意点として「聴講生として大学で勉強します」という理由だけだと、ドイツでビザを取得することができません。
なので、長期で滞在するならワーキングホリデービザを取得する、語学学校に通って学生ビザを取得するなど、ビザ対策が必要です。
また、聴講生としての入学手続きは自力で行う必要があるので、手続きが面倒なのはフリームーバーと同じですね。
ちなみに、ドイツの語学学校のなかには、大学に聴講生として授業に出れるよう手続きをサポートしてくれる場合もあったりします。
参考までに、例えばハイデルベルク大学は聴講生を受け入れているので、気になる方は「ハイデルベルク大学聴講生」を合わせてチェックしてみてください。
まとめ
最後はざっとまとめておさらいです。
ドイツの大学・大学院・美大・音大に進学したいなら、TestDafなどを受けてドイツの大学進学を目指す。
いま現在日本の大学生で、進学はしなくてもいいけどドイツの大学に留学してみたい。大学で勉強したことがある!
なら、教授に頼んで交換留学またはフリームーバーでの留学。
大学生じゃないので交換留学やフリームーバーを利用できない。そもそもドイツの大学に進学したいわけではない。けれどドイツの大学で勉強してみたい。
それならば聴講生。
といった選びかたになるかなと思います。
難易度でいうと、交換留学・聴講生・フリームーバー・大学進学の順番で難しくなっていく感じです。
ぶっちぎりで難しいのが言うまでもなく大学への進学ですね。
少しでも参考になれば幸いです。
ではでは。
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