心臓が止まるかと思った。怖すぎるベルリンのカフェ!トイレの扉を開くと……
普段何を気にするわけでもなく使っているトイレだって、時と場所が変われば、洋式、和式にぼっとんタイプ、ドアから便座まで異様に離れた個室型や、トイレにしておくにはもったいないオシャレスタイルなどなど・・・。
考えてもみれば、トイレとは実にバラエティ豊かですね。
古今東西、変幻自在、多種多様に姿を変えるトイレ。
それこそ国が変われば、トイレなんてもう、どエライ変わりようです。
ウォシュレットも人肌に温められた便座も乙姫ちゃんも存在しない海外のトイレ。
「来たか・・・さぁ思う存分に出すがよい」と便座に近づくだけで自動でフタが開くオートマティックトイレもなければ、絹のように柔らかいトイレットペーパーで尻を拭くなんざ愚の骨頂、男も女も黙って再生紙を使うエコスタイル、紙のザラつきで尻が多少切れようが気にしちゃいけない。
無駄を削ぎ落とし、便座オンリー、トイレとは近づきがたい場所である。
トイレに快適さと居心地の良さ、楽園を追求し続ける日本とはまるで大違いなのです。
さて、トイレ、トイレ、トイレ、トイレ
と冒頭からトイレばかりで恐縮ですが、舞台はトイレ大国こと日本ではなく、ビールとサッカーの本場ドイツの首都ベルリン。
地元客で賑わうちょっとオシャレな街角のカフェ、そこにはトイレを求める私がいた。
トイレへ続く扉の向こう、そこに下半身が縮み上がるような恐怖が待ち受けているとは、トイレを我慢する私は知る由もなかった・・・。
「う〜〜トイレトイレ」
今トイレを求めて全力疾走している僕はごく普通の男の子。
強いて違うところをあげるとすれば、ドイツに興味があるってとこカナ。
そんなわけでカフェのトイレを求めているのだ。
ふと見ると、店内に1人の男が立っていた。
(ウホッ!いい男・・・)
「やらないか?」
マスターは不敵な微笑みを浮かべ、トイレの場所を促すのだった。
そういえば、ここのトイレはベルリン在住の日本人の間でもちょっとした噂になっているトイレがあることで有名だった。
どうしても我慢できない僕は、促されるままホイホイとトイレに行こうとしているのだ。
「よかったのかい、ホイホイやって来て」
「いいんです、僕、トイレ使いたいですから」
「嬉しいこと言ってくれるじゃないの。ところで、こいつ(カフェ)をどう思う?」
「す、すごく・・・オシャレです」
「そんなことより、早くトイレに行ったらどうだ」
「・・・そうですね」
僕は流行る尿意を抑え、トイレへと駆け込んだ。
カチャッ・・・
ギィィ・・・
ギイィィィィィィィィ・・・
!!!
・
・
・
だ、誰デスカ?
・
・
・
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
誰だよお前ッ!!!
怖いよ!!!
なんでトイレにいるのさ!?
そんなところにいたら、
そんなところにた・・・
怖くて手が拭けないよッ!!!
マネキン・・・?
腕と手首に繫ぎ目・・・
これは、まさしくマネキン・・・。
どうして女性マネキンがトイレにいるのだろうか。
冗談にしては不気味すぎる。
子どもが知らずに見たらちびっちゃうよ。
(お兄さんは逆にビックリして出そうだったものが引っ込んじゃったもんね)
それにしても・・・
・
・
ポッ。
・
・
なかなか目のやり場に困るドレス姿だこと。
よく見るとそれなりにグラマーだし・・・
・
・
・
!!!
いかん、いかん、いかん!
いかん!
私は紳士ではないかッ!
いくらマネキンだからといって、そんな・・・ダメ絶対!
安心して彼方の隣にあるハンドペーパーで手を拭きたいからといって、本当にマネキンかどうか無防備な女性(マネキン)の身体を触れて確かめようだなんて。
ハレンチにもほどがある!!
たとえイヤらしい考えが微塵も無い紳士(私)だとしてもダメだろう!
・・・たぶん。
手を綺麗にするために、違う意味で手を汚してどうするのか。
・・・それはさておき。
なぜトイレにマネキンがあるのか?
フフフ、どうやら、見てしまったようだな・・・。
「ま、マス・・・ター・・・?」
「フフッ」
「フフフフフフ・・・」
「フフフフフフフ・・・」
「・・・」
一寸先は想定外、カフェの向こうも想定外、トイレの中にも想定外、それが海外。
思いもよらない出来事や予想の斜め上を行く発想、規格外な日常で溢れているのが海外です。
そして、
語学力のなさから時にその理由を解明できない
それもまた、海外です。
歴史とアートと音楽とカフェの街ベルリン。
もしかすると、このトイレもベルリンが産み出したアートの1つ、なのかもしれないですね。
それにしたって、日本はほんと世界トップクラス、いえ、世界トップのトイレ大国ですね。
ありがとう日本。
ビバ日本のトイレ文化。
ありがとう快適なトイレライフ。
この記事に登場したトイレのあるカフェの詳細は「これは映画の世界!物語に迷い込んだ気分がするベルリンのカフェ」にて取り上げています。ぜひ合わせてご覧下さい。
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