ドイツの家貸すよ詐欺!実際にあった2つの手口と絶対注意すべきこと
ドイツで自力で家探しをするのはホントに困難!
とくにベルリンあたりは、もはや難しいの域を超えてホント地獄のように家がない状態です。
そんな状況もあってか、出会ってしまったのが詐欺。
ベルリンで『賃貸詐欺』に危なく引っかかるところでした。
家探しが煮詰まってくると、うっかり詐欺だと気が付かないですよ。
気が付いた頃には、詐欺の手口に引っかてしまう。なんてことが実際に起こっています。
「うっかり」なんて騒ぎじゃなくて大問題です。
ということで、ドイツ(ベルリン)で実際にあった家探しにまつわる詐欺の手口をご紹介したいと思います。
WGはオーナーと直接交渉
ドイツで家探しといえば、WG(ヴェーゲー)と呼ばれる『ルームシェア』が一般的。
学生から社会人、カップルに家族連れまで、日本ではまだまだ珍しいルームシェアですが、ドイツではルームシェアがいたって普通です。みんな気軽にルームシェアしています。
部屋の探しかたはいくつかあるのですが、安さを考えればインターネットを使って自分で探すのがもっともオーソドックス!
ネットを使ってまずはWG募集サイトにアクセス!
サイトを通して、家主またはオーナーと直接やりとりを行ない、賃貸契約へと話を進めていきます。
家を持っているオーナーは、なにもドイツ人とは限りません。
時にはイタリア人のオーナーのご登場。
またある時はトルコ人オーナーの場合もあったりと、家によりけり。
それこそ、日本人オーナーの家だってありますよ。私もお世話になりました。
ドイツとはいえ、いろんな国の人がドイツに家を持っている、というワケですね。
そして、ここからが注意点。
ネットを使うということで、言ってしまえば素性のよく分からないオーナーとやりとりをして、部屋の賃貸契約までメールや電話を使って進めて行くことになります。
連絡はオーナー主体に進んで行くので、家の見学をするなら日取りは何時にするのか、家賃の金額はいくらか、家賃の振込方法はどうするのかなど、家に関するあれこれはオーナーから指定されます。
ネット社会では、ごくごく普通のやりとりですね。
しかし、直接交渉という部分を巧みに使って、悪徳オーナー(本当に家をもっているのかすら不明)は詐欺へと誘導してくるのです。
「あれ?この契約なんか変な感じがする。けど・・・」
はじめは、なんだか怪しい・・・
なんて気がつくのですが、
「オーナーがそう言うから合ってるんだよね?」
と詐欺をうっかり信じてしまうわけです。
しかも、家探しが3ヶ月くらい続いてくると、藁にもすがる気持ちで、「この物件で決めたい!」という想いが膨らむのなんの!
そこを付いてくるのが詐欺師たち。
では、具体的な詐欺案件を2つご紹介したいと思います!
1.強引にAirbnbを使って契約しようと誘われる
Airbnbより引用
Airbnbというサービスをご存知でしょうか?
日本でも話題になっているので、名前は聞いた事がある人も多いと思います。ちなみにAirbnbと書いて『エアービーアンドビー』と読みます。
Airbnbは簡単に言うと、自分の部屋に泊まりたい人をインターネット上で募集できて、希望者は提示された宿泊費を支払うことでその人からお部屋を借りることができるサービス。
ホテルより値段が安いことも多く、現地の家に泊まれることから、「海外の生活を味わえる!」と旅行中に利用する人も多いです。私も韓国旅行で利用したことがありますが、けっこうテンション上がります。
本来はすごく素敵なサイトなのですが、そんなAirbnbを利用して詐欺を行う者がいます。まったくけしからん。
詐欺の手口はこう。
WGサイトを通じてやりとりしていたオーナーから、
いきなり「外国に住んでいるからAirbnbを通して契約をしましょう」という連絡が送られてきます。
「どうしてわざわざAirbnbを使う必要があるのわけ?」
普通ならここで、
「どいうこと?あなたから家を借りたいのであった、Airbnbは関係なくない?」
と疑問が浮かびますよね。
そんな疑問はさて置き、続いてAirbnbを装い1通メールが送られて来ます。
メールの本文には、「Moneytransferを通して入金してください」という文言が書かれています。
Moneytransferとは海外送金のこと。
つまり「海外送金でまずは家賃を入金して欲しい」と連絡が来るわけです。
まだ家を借りてもいないのに。この人は何を言っているのか?という話なワケです。
指定されたMoneytransferはMoneyGramという会社で、ここは詐欺によく使われる会社として知られています。
もちろんMoneytransferは外国へ送金するための仕組みなので、本来であれば外国の家族にお金を送るなど、正しく使われているシステムでもあります。
しかし、足がつきにくいのかMoneytransferは詐欺に使われることが多いのです。
2.家の見学ができない。まずはお金を振り込んで欲しい
まず始めに、ドイツでは見学させずに家を貸すことは禁止されています。
にも関わらず、家主から「見学をさせることはできない」と言われることがあります。
「いま(家主が)外国に住んでいるから事前に見学することはできないんだ」ともっともらしい言い訳付きで。
「外国にいるのか、それなら仕方ないよね。じゃあドイツにいる時に部屋を見せてよ」ということなのですが、続けて「まずはMoneytransferでお金を振り込んでくれないか? キミが家賃を払える十分な支払い能力があるかを知りたいんだ」といった内容の文章が送られてきます。
つまり、デポジット(預り金)のフリをして高い金額の振込を依頼してくるというわけです。
メールの最後には「次はこの日にドイツに行くからその時に家を見せるよ」とも書かれています。
もちろんその日に家主(悪徳)がドイツに来ることはありません。
先に入金したお金だけ盗まれて家主とはもう連絡すら取れません。
ここで使われるMoneytransferは、先のAirbnbでも使われていたMoneyGram社のもの、またはWestern Unionという会社を指定してくる場合もあります。
要するにデポジットを装った振り込め詐欺です。
できれば事前に家の見学はした方が良い
ちなみにですが、家賃も振り込んで指定された住所にいざ行ってみたら家が存在しなかった。
「そんなバカな!」と言いたくなることが実際にあったりします。
指定された住所に行ったのですが、家がなくて・・・これ詐欺ですかね?
と言われてみたって、悲しいかなそれは「詐欺ですね」のひとこと。
ドイツは書類社会なので、書面で契約を交わすまでは油断は禁物。
「そんなこと言ったけ?証拠があるなら見せてよ?」
と言われても、出せるものが無ければ逃げられてしまいかねません。
できれば家は事前に見学して、オーナーも信頼がおけるか自分の目で見てから、きっちり書面で契約できる物件を見つけるのがおすすめ。
ドイツでの家探しはホントに家がなくて大変なのですけれども。
海外だから判断力が鈍る
普通なら賃貸サイトとまったく関係のないサイトで契約しようと言われると「これ詐欺じゃない?」と気が付きます。
ましてや、「まずは海外送金で契約前にお金を先に振り込んで欲しい」なんてあからさまですよね。
誰も引っかからないと思いますよ。
ただ、ここで忘れてはいけないのが自分は今、海外で家を探しているということ。
「海外だからコレがあたりまえなのかな?」
ふと、そう勘違いしてしまうことがあります。
「海外送金でまずは入金して欲しい」これは私も言われたことがあり、その時に指定された金額は家賃の1ヶ月分でした。
「詐欺っぽいけど、家賃1ヶ月分のデポジットならありえるか・・・ドイツはこういう家の借り方もあるのかな?」と思ってしまった私が過去にいます。
それでも「詐欺かも」という気持ちを拭えないので、知人のドイツ人に聞いてみると、
「んー、詐欺かどうか分からないなぁ。でも本当に契約したいなら振り込むしかないよね」
と言ってくる我が知人。オイ!
なんという無責任というか、何も知らないというか!
もちろん最終的に送金はしていないのですが、ドイツ人が「分からない」と言うと、なんか詐欺じゃない感が出ちゃいますよね。
これが信頼のおける人からの助言ともなれば、なおさら危ないですホント。
海外という環境が判断力を変に鈍らせてしまうことがあるので、注意は必要だなと思います。
まとめ
ドイツで実際にあった2つの詐欺の手口。
まとめるとMoneyTransferという言葉がでたら要注意です。
家主に会えない、事前に見学ができないなども注意ですね。もちろん色んなサイトを経由させてのかく乱作戦もです。
Airbnbに誘導してからの海外送金と、まずは海外送金はいずれも私の知人が実際に引っかかりそうになったものです。まずはデポジット振り込め詐欺は私も引っかかりそうになってますね。
Airbnbは海外旅行をより便利に楽しくするサービスなので、こういった詐欺に使われるのはとても残念でなりません。
家探しはあまりに難航すると、「もうどこでもいいから契約したい」という焦りも産まれてきます。
そういった時に詐欺かどうかを見極める判断能力が鈍ってくるので、これらをご参考にくれぐれも家探し詐欺にご注意ください。
詐欺とはちょっと違いますが、家を借りるときに確認しておきたいことは「ドイツで家を借りる時に損しないよう注意すべき7項目」でもご紹介しています。
ではでは。
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