会社辞めてドイツ留学した結果、帰国後に年収は上がるのか?
ドイツに留学するとどうなるのか?
ドイツ留学を考えている人なら、留学の結果、その後の将来がどうなるのかは気になるところですよね。
それこそ留学する年齢が上がれば上がるほど、先の将来のことは心配になります。
20代後半で、ようやくドイツに留学しようと決めた私なんかはその典型で、ドイツに留学しても路頭に迷うだけやないやろか、と不安マックスだったのを覚えております。
中途半端にドイツ語を覚えて帰国しただけの自分は再就職できるのか。やっぱりドイツなんて行くべきではなかったと後悔することになるんじゃないだろうか。
そういったネガティブな考えに悩む日もありました。
とくにドイツ留学って……ねぇ。
「ちょっとドイツ留学してくるわ!」 と言えば、「えっ!? なんで?」って必ず聞かれますから。
サッカーやっている人くらいじゃないでしょうか? ドイツ行きを納得してもらえる人たちって。
公用語が英語のアメリカやイギリスなら、英語を勉強しに行くんだなって周囲も納得しやすいのですが、ドイツって何を学びに行くのかパッと思いつかないですからね。
実際、アメリカ留学で学んだ英語を武器に、海外で活躍している人はたくさんいますし、世界に通用する英語力を身につければ、日本での就職活動が有利なことはもちろん、世界中どこでもグローバルに働くことも夢ではないです。
ではいったい、ドイツに留学するとどうなるか?
とりあえず人生は変わる
留学すると人生かわった!
といった台詞を誰しも一度は見かけたことがあると思います。
これ、どことなく胡散臭くないですか?
そんな簡単に変わるかよ!って言いたくなりますよね。
なりません? 留学に出る前の私はなっていましたよ。
「いやぁ〜、オレってさ世界中に友達のいるから? 価値観が変わったっていうか。やっぱ世界を知っている人と知らない人って違うよね」
みたいな。たまにこんな感じの人いますよね。
「うるさいやいッ!」なんて思ってましたね。(実はちょっとくらい羨ましくもあっり……笑)
それが、いざ自分で留学してみると、これがあながち間違いでもないと思ってくるから不思議ですよね。
たしかに留学すれば人生は変わります。
少なくとも私は変わりました。
20代後半でドイツ留学ですから、良くも悪くもそりゃあ変わります。
大学卒業後に新卒で就職した会社だって辞めました。
いわゆる誰でも知っている大手企業ではないのですが、業界内なら誰もが知っている業界大手にあたる企業です。
ダークスーツに身を包んで8時半までには出社、朝ごはんはコンビニで買ったおにぎりを2つ、疲れた日なんかはレッドブルをぐびっと一気に飲んで、たるみきった自分に喝を入れてみたり。
システムエンジニアとして働いていたので、月〜金までがっつりパソコンの前が職場での定位置で、仕事が終われば上司と一緒に行きつけの居酒屋で終電近くまで飲みあかします。
休日はゴルフの打ちっぱなしで来る社内ゴルフコンペへ向けた練習、要望があれば合コンのセッティングに奮闘したりといった感じでした。
絵に描いたようなサラリーマン生活の楽しみはというと、毎朝おにぎりを買うコンビニでバイト美少女が言ってくれる「今日もがんばってね、ニコッ(エンジェルスマイル)」でしたね。
結果から先に述べてしまうと、ドイツ留学の結果これらは全てなくなりました。
留学後は縁あって、海外を飛び回る仕事に就くことになります。
ドイツに留学すればドイツで働ける?
ドイツの大学に行く、ドイツで就職したい、などなど目的は人によりけりですが、いずれは就職するなり、何かしら仕事をすることになります。
ドイツに留学したら1度はドイツで働いてみたい、という人も多いのではないでしょうか。
かくいう私も「ドイツで働きたい!」と思った一人で、留学中はドイツでの働き口についてあれこれと調べていました。
ドイツでの働き方はまさに様々で、実際にドイツで出会った日本人の職種をあげるは次の通りです。
- ドイツを拠点に活躍する翻訳家
- 現地での通訳やツアーコンダクター
- フリーランスのライター
- 飲食店で働く、またはお店のオーナー
- 語学学校をはじめとする学校の先生
- プロの音楽家
- 留学会社や現地の企業での就職
ベルリンで起業する人もいれば、アーティストやDJ、イラストレーターやデザイナーとして活躍する人、なかにはドイツ人と結婚してドイツの家庭に入るという方もいます。
職種だけあげてみると、日本とあまり大差はありませんよね。
ただ、ドイツでの仕事となると、嫌でも立ちはだかるのが言葉の壁です。
どんな職業に就いて働くにしても、ある程度のドイツ語は必要になってきます。
しかしです。
職によっては高度なドイツ語がなくとも十分に働くことは可能でもあります。
私の場合は、ベルリンでフリーランスとして雇ってもらっていましたが、正直、ドイツ語力はそれほど高くはないです。
私よりドイツ語を喋れる人はそれこそごまんといて、それこそドイツ語を専攻している大学生のほうがドイツ語を喋れると思います。
では、そんな私がなぜドイツで仕事を得れたかというと、それは人より詳しいパソコンの知識があったからです。
ドイツで働くために役立ったスキル
具体的には、パソコンの初期設定から、iPhoneのデータ入れ替え、Excelの資料作りや、ExcelVBAを使ったマクロの作成あたりの技術が嬉しがられました。
たったそれだけ?
と思う部分もありますね。単純に運が良かっただけなのかも、と自分でも思います。
ただ、ドイツで仕事を探している人はとにかく結果が出るまで続けています。
働きたい場所は自分から探しまくっていて、ビジネスレターや履歴書をダメ元で送って働き口を探しています。
ドイツ語力に欠けるなら、それを補うだけのスキルをアピールするんです。
職場によっては日本語が話せる、ということも武器になります。日本文化やマンガに詳しいことも同様ですね。
こう言うと、特別なスキルがない場合はどうすればいいの?
と聞かれるのですが、そんな場合は原点に立ち返って、まずはどういう仕事をしたいかを考えてはどうかと思います。
思い切って留学しているくらいなので、やりたくないことを生活のためと割り切って無理をするのはオススメできないです。
あくまで自分のしたい仕事、なりたい自分を目指して仕事を探すのがよいと思います。
もちろん、必要なスキルが出てくれば勉強する必要はあります。
または思い切って飛び込んできた仕事を受けてみるのも1つですよね。
ドイツでは日本食レストランでは日本人の求人を出しているお店も多いです。
日本とは違う環境での職場から身につくことは、なにも語学力だけではないと思います。職場を通じて人脈も広がっていきます。
私もまさか自分がコンピューター関連の仕事をするとは思っていませんでした。
大学も文系でしたし、パソコンスキルといえば年頃の男子らしくインターネットから迅速にエッチな画像を収集するくらいでしたね。
たまたま降ってきたコンピューター関連の仕事を「まかせてください! できます!(たぶん)」と言って受けた結果が今に繋がっています。
ドイツ留学から帰国、その後
しばらく働かなくても生活して行ける。
という余力があれば別ですが、ドイツから帰国した私にはそんな財力もなく、もちろん帰国後に始めたことは就職活動です。
驚くぐらい普通に転職活動しました。
それこそマイナビ などの転職サイトに登録したり、なんだりです。
帰国したての頃は、留学ボケなのか浮ついた気持ちでいたのですが、さすがに求人情報を眺めはじめると、
「ほんとに日本に帰って来たのか私は。留学は終わったのだな」
と実感せざるを得なかったです。
ただし、せっかくドイツに行ったので、何か海外と関係のある仕事はないかな、と転職先はこだわって探しました。
私の場合はずば抜けた英語力とドイツ語力があるわけでもないので、ビジネス会話ばりばりの外資系起業はとてもムリです。
ということで、得意分野にあたるIT系での転職活動となりました。
留学後に就職活動って、やってみると不思議なもので就活も大卒の頃とは違って見えるんですよね。
例えば、海外に関する仕事を扱う企業の社員って、海外に行ったことがないって人が意外と多いんです。あってハワイ旅行やヨーロッパ旅行くらい。
世界一周や海外に数ヶ月留学したなど、海外長期滞在を経験した人は少数派なんです。
なので、海外留学経験有りというだけでも、面接官が「おおー」とうなったり。
海外に慣れているということは、時として武器にもなり得るんです。
海外旅行と海外留学はまるで違うので、見る人がみれば留学した経験をかってくれることも珍しくはないです。
上手くアピールできないと、「それで君はこれから何をしたいのかね?」と困惑させてしまうこともありますが、
そこは「私はこんな素晴らしい体験をしてきたのです! みんなが知らない世界を見てきたのです! 海外で立ち塞がった困難をはねのけてきたのです!」
と一緒に仕事をすればこんなにお得ですよ、とアピールあるのみ。
日本もドイツも転職も全てはアピールという点は一緒ですね。
結果、私はどうなったかと言うと、晴れてベンチャー企業に務めることになります。
10時出社で会社は私服でオーケー、パソコンはMacを使っていて、海外旅行と関わる仕事をしています。
社内ではラジオからInterFMが流れていて、グアムや台湾など海外に出張することもあります。
主な仕事はWebメディアを作ったり、ホームページを編集したりですが、できることは幅広くこなします。時にはライターとして取材にも行ったり。
自由度のある会社なので、有給も都合をつければ取得可能です。
ガチガチのサラリーマン生活だった頃と比べると180度くらい生活が代わってしまいました。
以前の会社では有給は都市伝説だったので、有給が取れる事実にはあわや落涙しそうになりましたね。
とはいえ、自由を得た代わりに失ったものがあるのも事実です。
悲報、年収が激減する
言ってしまうと、年収は100万円ほど下がりました。
留学という貴重な経験をし、その代償が年収100万円、これを高いとみるか安いとみるか。
・
・
・
正直、厳しい代償ですわ。
もちろんこれは帰国してすぐの話です。
言うなれば年収が100万円少ない企業に転職してしまった、それだけのことなんですけどね。
業界大手の会社は福利厚生もしっかりしていて、家賃補助をはじめとする各種手当もあれば残業代もあり、年に2回のボーナスに業績がよければ決算手当まで出てましたから。
そんな福利厚生と収入を失い、私の人生はもはやハードモードに突入してしまった感はいなめません。
いやでも、きっと収入は今度どんどんアップして過去の自分を追い抜くはず。
人によっては帰国後にどーんとアップしている人もいますからね。
私も会社の収入は減ったとはいえ、会社とは別で入って来る副収入的なものは増えています。
問題は副収入を足しても過去の自分の年収は上まわっていないところですけど。
ドイツに留学して後悔した人はいない
やっぱり社会人を辞めて留学するのは大変でしょうか?
それとも留学しても何とかなるじゃん、そう思いましたか?
20代後半で留学した結果、私の場合はとりあえず人生が変わりました。
たしかに100万ほど年収は失いました。
けれど、留学したことは微塵も後悔していません。
その分お金では決して得れないものを手にすることもできています。
年収はこれから上げて行けばいいだけですから。
もし私が留学していなければ、きっと今も同じ会社で働き続けていたと思います。
それこそ、いろんな国を仕事で飛び回って、自分の知らない文化を知ったり、国籍問わず様々な人と関わることのでき仕事に憧れながら。
もしドイツに留学したい、けれど将来どうなるか分からなくて怖い。
できるなら行きたいけど迷っている。どうしよう。
そんな人がいれば私は言いたいです。
とりあえず後のことは何とかなる! そしてドイツは思っている以上に楽しい!
ドイツに留学して後悔したという人に私はまだ会ったことがありません。
けれど、留学しておけばよかった、という人に会うことはあります。
ドイツ留学に思い悩んでいる人はぜひぜひ勇気ある1歩を踏み出して、新しい世界を見てきて欲しいと思います。
ただ、やっぱり留学する年齢は若いにこしたことはないですね。
もっと早く留学すればよかった、そう思うことは間違いないです。
背中を押して欲しいという方がいれば、ご一報くださればぜんぜん押しますよ。
ではでは。
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